横中ぐり盤の選び方・テーブルバリエーション

横中ぐり盤の選び方ガイド
KURAKIの横中ぐりフライス盤は、お客様のニーズの数だけ機種があるといっても過言ではないほど充実したラインナップが自慢です。たくさんの機種の中から最適な機種をお選びいただくために、簡単にいくつかのポイントをご紹介します。
選び方のポイント
Point1 主軸径で選ぶ
KURAKIの横中ぐりフライス盤の主軸は、繰り出し式タイプで主軸径110mm、130mm、150mmの3タイプ。一般に、主軸径が大きいほどよりねじれ剛性が強く、重切削が可能になります。
Point2 ワークの重量・大きさで選ぶ
加工するワークが、マシンのテーブルサイズ(作業面の大きさ)と工作物許容質量に対応しているかどうかを確認しましょう。どちらも、ギリギリのサイズではなく、できるだけ余裕をもって選ぶことで、マシンの最適性能が発揮できます。
Point3 各軸の移動量で選ぶ
ワークの加工位置や加工幅などによって、各軸に必要な移動量は異なります。主軸の繰り出し距離を示すW軸の値が大きいほど、深物加工が可能になり、X軸・Y軸の値が大きいほど長物(幅・高さ)ワークにも柔軟に対応できます。

横中ぐりフライス盤の運動座標軸
- X軸移動…テーブル前後
- Y軸移動…主軸頭上下
- Z軸移動…テーブル左右/コラム左右
- V軸移動…主軸頭左右 ※KBT-15HMAXのみ
- W軸移動…主軸軸方向
横中ぐりフライス盤 主軸径ごとの比較一覧表
主軸径110mm
KBM-11SX/11S KBM-11EM | KBT-11.A | KBT-11W.A | KBT-11Z KBT-11EZ | |
---|---|---|---|---|
X軸移動量(mm) | 1500 | 1700 | 2000 | 2500 |
Y軸移動量(mm) | 1200 | 1500 | 1800 | |
Z軸移動量(mm) | 700 | 1150 | 1450 | 1200 |
W軸移動量(mm) | 350 | 500 | ||
作業面の大きさ(mm) | 950×1050 | 1200×1400 | 1400×1600 | 1400×1750 |
工作物許容質量(kg) | 3500 4000 | 5000 | 6500 | 10000 |
主軸回転速度(min-1) | 5~3000 5~5000 | 5~3300 | 5~3300 | 5~3300 5~5000 |
主軸径130mm
KBT-13.A | KBT-13E.A | KBT-13B.A | KBT-13EB.A | |
---|---|---|---|---|
X軸移動量(mm) | 3000 | |||
Y軸移動量(mm) | 2000 | 2300 | ||
Z軸移動量(mm) | 1300 | 1600 | ||
W軸移動量(mm) | 700 | 650 | 700 | 650 |
作業面の大きさ(mm) | 1800×2200 | 2000×2200 | ||
工作物許容質量(kg) | 15000 | 25000 | ||
主軸回転速度(min-1) | 5~3000 | 5~4000 | 5~3000 | 5~4000 |
主軸径150mm
KBT-15.A | KBT-15B.A | KBT-15MAX | KBT-15HMAX | ||
---|---|---|---|---|---|
X軸移動量(mm) | 3000 | 4000/5000/6000 * | |||
Y軸移動量(mm) | 2000 | 2300 | 3000/4000 * | ||
Z軸移動量(mm) | 1300 | 1600 | 1600/2000 * | ||
V軸移動量(mm) | – | 750 | |||
W軸移動量(mm) | 700 | 900 | |||
作業面の大きさ(mm) | 1800×2200 | 2000×2200 | 2400×2800 | ||
工作物許容質量(kg) | 15000 | 25000 | 30000/40000 | ||
主軸回転速度(min-1) | 5~2500 |
※KBT-15MAX、KBT-15HMAXのX・Y・Z軸移動量は、ご希望により仕様をお選びいただけます。


テーブルバリエーション
目的に合わせて選べるラインナップ
KURAKIの横中ぐり盤は、標準のロータリーテーブルの他にも、ワークの大きさや加工内容に合わせて、さまざまなテーブルバリエーションをご用意しています。
ロータリーテーブル(標準)
KBTシリーズ標準のロータリーテーブルは、左右どちらの方向にも360°旋回が可能で、NC直接指令による0.0001°単位の高精度割り出しを実現。多面加工も一度の段取りで効率的に行なえるほか、旋回させながら切削する連続ロータリーミーリングも可能です。

プレーンテーブル
ロータリー機能を省き、テーブル幅を広くすることで、重量ワークや長尺ワークの加工に対応します。1つのテーブルに複数の同形ワークを段取りすることで、効率的な連続加工も可能です。

コンビネーションテーブル
ロータリーテーブルの両サイドにサブテーブルを配置し、長尺や複数ワークにも対応。サブテーブルは、ロータリーテーブルより低く設計されているため、テーブル回転時にワークと干渉する心配もなく、各テーブルに別々のワークを段取りすることもできます。さらに、正直台を使用することで長尺ワークの安定加工も実現します。

オートパレットチェンジャー(APC)
複数のパレットを使用することで、加工中に平行して次のワークの段取りが可能。加工終了後は、自動的にパレット交換されるので、無人運転の時間を増やすことができ、省力化・生産性向上に大きく役立ちます。パレット数を増やすことで、より多くのワークを長時間連続して加工できます。

トラニオンテーブル(回転軸+傾斜軸)
360度のロータリーテーブルに+20°~-105°の傾斜軸を併せ持つことにより、精密な5軸加工だけでなく、ONE SET UPで複合加工を可能にします。
それによりトータル加工時間を短縮することが可能です。

テーブル機能早見表
片面加工 | 多面加工 | 傾斜面加工 | ロータリー ミーリング | 長尺ワーク | 段取りの 効率化 | 複数ワーク の連続加工 | 無人運転化 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロータリーテーブル (標準) | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
プレーンテーブル | ○ | ○ | ○ | |||||
コンビネーション テーブル | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
オートパレット チェンジャー(APC) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
トラニオンテーブル | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |